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消費増税で拡充!マイホーム購入関連4つの支援策

10月に消費税率が現行の8%から10%に引き上げられる予定です。引き上げ後の景気の落ち込みを防ぐために様々な施策が打ち出されていますが、その柱とされるのがマイホーム購入関連の支援策で全部で4つあります。住まいのお金に詳しいファイナンシャルプランナーの有田美津子さんに、各支援策の対象になる住宅や期間、注意点などについてうかがいました。

支援策1住宅ローン控除の拡充

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)とは

従来の住宅ローン控除額は住宅ローンの年末残高の1%で、控除が受けられる期間は10年間です。ただし控除が適用される年末ローン残高の上限は4,000万円なので控除額は年間で最大40万円。したがって10年間で最大400万円までの減税が受けられる計算になります。「控除額が所得税額を超えてしまった場合には、年13万6,500円を上限に翌年の住民税から差し引けます」(有田さん)。

以上は一般の住宅の場合です。省エネ性や耐震性などについて所定の要件を満たした住宅を「認定住宅」といいますが、その場合、控除額の計算の基となる年末ローン残高の上限が5,000万円に増えるので、控除額は年最大50万円、10年間で最大500万円までとなります。

控除期間が10年から13年に延長

  • 住宅ローンの年末残高(一般住宅4,000万円、認定住宅5,000万円が上限)× 1%
  • 建物購入価格(一般住宅4,000万円、認定住宅5,000万円が上限)× 2/3%(2%÷3年)

② の計算式はやや複雑な印象です。「住宅で消費税の対象になるのは建物部分(土地は非課税)。10月の消費税率の引き上げ幅は2%(8%→10%)なので、建物にかかる消費税のうちの引き上げ分を住宅ローン控除により3年間で分割して取り戻すというイメージです」

図表1 従来と拡充後の控除額(減税額)を比較

(例)借入額/4,000万円、返済期間/35年、
金利/1%、建物購入価格/2,400万円

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拡充後の11年目~13年目の控除額の計算

のいずれか小さい額

(11年目~13年目の住宅ローンの年末残高)×1%
=(約2,900万円~約2,700万円)×1%
= 29万円~27万円

建物購入価格×2/3%
=2,400万円×2/3%
=16万円

なので11年目~13年目の控除額は各年目とも16万円

*控除額については「千円以上四捨五入」

ただし住宅ローン控除の3年延長の拡充策が適用されるのは、入居時期が2019年10月1日から2020年12月31日までの間に限定されています。「この間に消費税率10%が適用される新築および中古住宅を建築・購入、またはリフォームして入居した人が対象になります。入居時期の要件を満たしていても、注文住宅の建築請負契約などを2019年3月以前に行っていた場合には消費税率が8%となるため、住宅ローン控除は従来のものが適用されます」。

つまり建築請負契約や売買契約などを締結したのが2019年4月以降で、入居時期の条件を満たしていれば拡充策が利用できるということです。「延長期間についても、控除額が所得税額を超えてしまった場合には翌年の住民税から控除できます」。

図表2 拡充後の住宅ローン控除の概要

対象に
なる
のは

  • ・消費税率10%が適用される新築・中古住宅の購入、リフォーム
  • ・入居時期/2019年10月1日~2020年12月31日(1年3カ月間)


110年目

計算式:住宅ローンの年末残高(一般住宅/4,000万円まで、認定住宅/5,000万円まで)×1%

控除額の上限:一般住宅/年40万円まで、
認定住宅/年50万円まで

1113年目
のいずれか
小さい額

住宅ローンの年末残高(一般住宅/4,000万円まで、認定住宅/5,000万円まで)×1%

建物購入価格(一般住宅/4,000万円まで、認定住宅/5,000万円まで)×2/3%(2%÷3年)

所得税から
控除
しきれ
なかった
場合

年13万6,500円を上限に翌年の
住民税から控除

住宅ローン控除を受けるには

住宅ローン控除を利用するには、入居の翌年に確定申告をする必要があります。サラリーマンなど給与所得者の場合、2年目以降の分は確定申告をせずに年末調整で手続きをすることもできます。

図表3 住宅ローン控除の主な適用要件

  • ●新築または購入の日から6カ月以内に居住し、適用を受ける各年の12月31日に引き続き居住していること
  • ●控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下
  • ●住宅の床面積が50平方メートル以上(登記簿上の床面積)で床面積の2分の1以上が居住用であること
  • ●住宅ローンの返済期間が10年以上であること
  • ●居住した年とその前後の2年間(合計5年間)に居住用財産の譲渡所得の特例(3,000万円の特別控除)などを受けていないこと
  • ●中古住宅の場合、築20年以下であること(マンションなど耐火建築物の場合は築25年以下)

支援策2「すまい給付金」の拡充

すまい給付金とは

現行(消費税率8%の場合)では年収510万円以下(目安額)の人が要件を満たす住宅を購入した場合に、年収と持分割合に応じた給付金が受け取れます。給付金の計算基礎となる給付基礎額が10万~30万円となっており、それに持分割合を乗じて給付額を計算します。

年収775万円まで対象者が広がる

「これが消費税率10%への引き上げとともに拡充されます。対象者の年収は目安として510万円以下から775万円以下まで緩和され、給付額は最大30万円から50万円に引き上げられます」(有田さん)。背景には前述の住宅ローン控除の拡充があると有田さんは言います。「住宅ローン控除の拡充により、一定以上の年収の層でも控除額の全てを所得税等から引き切れないケースが出てくることが考えられます。そのため住まい給付金も拡充されるのです」。

図表4 すまい給付金の給付額

給付額の計算式

給付額=
給付基礎額(下表)×持分割合

給付基礎額

消費税率8%の間は

収入の目安(*) 給付基礎額
425万円以下 30万円
425万円超475万円以下 20万円
475万円超510万円以下 10万円

消費税率10%になると

収入の目安(*) 給付基礎額
450万円以下 50万円
450万円超525万円以下 40万円
525万円超600万円以下 30万円
600万円超675万円以下 20万円
675万円超775万円以下 10万円

*夫婦(妻は収入なし)および中学生以下の子供2人のモデル世帯において住宅を購入する場合の夫の収入の目安。

(例)夫の年収600万円、妻の年収400万円で、持分割合が夫60% 、妻40%の場合

上記の給付額の計算式と給付基礎額で給付額を計算

夫の給付額給付基礎額30万円×持分割合60%=18万円

妻の給付額給付基礎額50万円×持分割合40%=20万円

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夫婦で合計38万円の
給付金が受け取れる

※給付基礎額の収入の目安は(*)のとおりだが、わかりやすくするために妻の給付額も上記の表の数値を使って計算。

すまい給付金を受け取るには

給付金を受けるには、引き渡しから1年3カ月以内に申請手続を行います。申請は国土交通省の「すまい給付金申請係」に郵送するか、「すまい給付金申請窓口」に出向いて行います。

「ただし、すまい給付金の申請は施工中や売買時等に第三者による検査を受けて一定の品質が確認される必要があり、必要書類を揃えるのにも手間がかかるので、住宅事業者等に代行手続をしてもらうこともできます。住宅事業者等がすまい給付金に精通している必要があるので、給付金の利用を考えるならその旨を事前に業者に確認しましょう」。代行手続の場合、申請者当人が給付金を受け取るのではなく、代行業者が代理受領して住宅購入代金等と相殺するのが一般的です。

図表5 すまい給付金の拡充策を受けるには

期間 消費税率10%が適用される住宅を購入し、2021年3月31日までに入居している場合
手続 引き渡しから1年3カ月以内に申請。ただし住宅事業者等の代行手続きも可

支援策3「住宅取得等資金の贈与税の非課税」の枠拡大

住宅取得等資金の贈与税の非課税とは

消費税率が8%の間の非課税枠は、受贈者(贈与を受ける人)1人につき一般住宅なら最大700万円、省エネ等住宅(*)なら最大1,200万円です。「通常の贈与(暦年課税)の非課税枠である年110万円を加えることもできるので、一般の住宅なら810万円まで、省エネ等住宅なら1,310万円まで非課税で贈与が受けられることになります」(有田さん)。

*一定の省エネ等や耐震性などの基準を満たした住宅のこと。

住宅資金贈与の非課税枠が拡大

「拡大された非課税枠が適用されるのは、消費税率10%が適用される住宅の購入またはリフォームの資金です。具体的には2019年4月1日から2020年3月31日までに購入の売買契約やリフォームの契約をしたものとなります」。

図表6 贈与の非課税枠の拡大内容

消費税率
8%が適用
される住宅

省エネ等住宅1,200万円

一般住宅700万円

消費税率
10%が適用
される
住宅の
購入・リフォームで
2019年4月1日~
2020年3月31日
までに契約

省エネ等住宅3,000万円

一般住宅2,500万円

非課税枠は受贈者1人当たりの金額なので、一般住宅の購入資金として父親と祖父から贈与を受ける場合、合計で2,500万円まで(暦年課税の非課税枠も加えると2,610万円まで)なら非課税となります。父親と祖父のそれぞれから2,500万円ずつではないので要注意です。

なお、非課税枠の資金使途はあくまで住宅の購入あるいは増改築の費用。「住宅ローンの借入時にかかる諸費用や住宅ローンの返済、仲介手数料や引っ越し費用などには充てられないことを知っておきましょう。諸費用や引っ越し代等は暦年贈与の非課税枠110万円の範囲なら使う目的を限らず非課税で贈与を受けることが可能です」

住宅資金贈与の非課税枠を利用するには

図表7 贈与税の非課税枠を利用するための要件

贈与者(贈与を
する人)
  • ・父母や祖父母など直系尊属であること
  • ・配偶者の父母、祖父母はNG
受贈者(贈与
される人)
  • ・贈与を受ける年の1月1日時点で20歳以上
  • ・贈与を受ける年の合計所得金額が2,000万円以下
対象
になる
住宅
  • ・床面積50平方メートル以上240平方メートル以下(登記簿上の床面積)で、2分の1以上が居住用であること
  • ・中古物件の場合、築20年以下(マンションなど耐火建築物は25年以下)
手続 贈与を受けた翌年の2月1日~3月15日に税務署に申告

住宅の要件は、床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下であること、中古住宅の場合は築20年以内(マンションなど耐火建築物の場合は築25年以内)であることなどです。「床面積については住宅ローン控除でも触れたとおり、マンションの場合は要注意です」。

非課税枠の範囲内であっても、住宅資金の贈与を受けたら税務署に贈与税の申告をしなければなりません。「申告期間は贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までです。うっかり申告し忘れると、非課税が認められずに後から贈与税が課されるおそれがあるので、忘れないようにしましょう」。

住宅ローン控除と住宅資金贈与の非課税枠は併用可

したがって、
①「物件価格(または増改築費用)−贈与額」が住宅ローンの借入額以上の場合、住宅ローン借入額が住宅ローン控除の対象となり、
②「物件価格(または増改築費用)−贈与額」が住宅ローンの借入額を下回る場合、「物件価格(または増改築費用)−贈与額」が住宅ローン控除の対象となるローン金額となります。

図表8 住宅ローン控除と住宅資金贈与の非課税枠の併用例

(例)物件価格/3,000万円、
贈与額/500万円、
住宅ローン借入額/2,700万円の場合

住宅ローン控除の対象となるローン金額

=物件価格(または増改築の費用)-贈与額
=3,000万円−500万円
=2,500万円

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支援策4「次世代住宅ポイント制度」の創設

次世代住宅ポイント制度とは

*若者は2018年12月21日時点で40歳未満。子育て世帯は2018年12月21日時点で18歳未満の子供がいる世帯、または申請時点で18歳未満の子供がいる世帯。

次世代住宅ポイント制度を利用するには

図表9 次世代住宅ポイント制度の対象となる住宅等

契約 引き渡し
注文住宅、
リフォームの場合
2019年4月~2020年3月に請負契約・着工したもの(*) 2019年10月以降に引き渡しをしたもの
マンションなど
分譲住宅の場合
2018年12月21日~2020年3月に請負契約・着工し、かつ売買契約を締結したもの
2018年12月20日までに完成済みの新築住宅で、
2018年12月21日~2019年12月20日に
売買契約を締結したもの

*税率引き上げ後の需要反動減を防ぐため、2018年12月21日~2019年3月に請負契約を締結する場合でも、着工が2019年10月~2020年3月となるものは特例的に対象とする。

自分にとっての買い時を見極め、タイミングが合えば支援策を活用

消費税率10%になるといろいろな支援策があるとはいえ、引き渡しが9月末までなら税率は8%で済みます。そのため8%のうちに駆け込みで購入するのが得か、10%になってから支援策を活用して購入するのが得か、悩む人もいるでしょう。

ですが、「本当の買い時とは、返済開始後のライフプランに支障がないように住宅購入の資金計画をきちんと立てたうえで、予算内に収まる気に入った物件に出会ったときです」と有田さんは言います。

くれぐれも注意したいのは、支援策を利用するために焦って買わないこと。自分が買うタイミングと支援策の期間が一致していればラッキーだというように、おまけ程度に考えておきたいと有田さんは話します。「もちろん、ここ1~2年のうちに購入しようと思っているのであれば、支援策があるうちに購入するのが有利ですから、真剣に物件選びに取り組むとよいでしょう」(有田さん)。

※掲載内容は、2019年4月1日時点の情報に基づく。
取材協力・監修/有田美津子(ファイナンシャルプランナー)
取材・文/萬 真知子
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