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中野ジェームズ修一監修!自信が持てるカラダのつくり方

連載自信が持てるカラダのつくり方 Vol.1

柔軟性アップ〜下半身編〜

新型コロナウイルスが世界に蔓延して早1年。ビジネスパーソンからトップアスリートまで数多くのクライアントを持つフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一さんは、「運動不足に対して危機感を覚える人がいる一方で、何から始めていいのかわからず一歩が踏み出せていない人も多い」と話します。そんな人たちのために、6ヶ月かけてステップアップできるメニューを中野さんが考案。今年こそ運動不足を解消するために、簡単にできる運動から始めてみませんか?

1.筋力低下にストップを!

日頃の活動量が減ることで最も懸念されること、それが筋力の低下です。

「通勤時間がなくなり外に出る機会が極端に減ったいま、人々の筋力は確実に低下しています。仮に筋肉量が2kg減って体重が1kg増えた場合、それは脂肪量が3kg増えたということ。体重の変動だけをみて、1kg“しか”増えていないと安心している人は注意が必要です。自分はまだ大丈夫だとそのまま放置していると、この先体重増加が加速するだけでなく、生活習慣病のリスクも上がります。少しずつでも運動習慣を身につけ、快適に過ごせるカラダを手に入れましょう」(中野さん)。

2.まずはカラダをニュートラルに戻そう

脂肪燃焼効果がある運動といえば、ウォーキングやランニングといった有酸素運動。特別な道具も必要なく手軽に始められる運動ではあるけれど、中野さんいわく『動き出す準備』が整っていない状態でスタートしても、残念ながら効果は実感しにくいそう。

「筋肉量が1kg減ると、およそ50kcalの基礎代謝が落ちると言われています。食べる量は以前と変わらないのに太ってしまうのは、こうした理由から。運動も同様に、同じ30分のウォーキングをしても、代謝が低い状態では効率良く体脂肪を燃やすことができません」。

運動効率を上げるためにも筋肉量アップを目指したいところですが、ここでも一つ問題が。

「活動量が著しく減ったということは、筋力と同時に柔軟性も低下している可能性があります。筋肉が固まり、関節の可動域が狭くなった状態でたとえ筋トレをしても、求める効果は得られにくくなります。そこで何よりも真っ先に取りかかりたいのが、ストレッチです。筋肉と可動域を本来の状態に戻して『動き出す準備』をすることで、運動をしても疲れにくいカラダをつくることができます」。

第1回目となる今回は、デスクワークにより血流が滞りやすい下半身のストレッチをご紹介。すべて椅子に座りながら実践できるものなので、仕事の合間に取り入れやすいはず。

「6種目をまとめて行う必要はありません。隙間時間に一つずつでもいいので、とにかく毎日続けることが大切。3ヶ月続けると、柔軟性が上がった感覚が得られるはずです。物足りないと感じる人は、キープする秒数を長くするよりも、セット数や頻度を増やしましょう」。

ストレッチ

ハムストリングス
20〜30秒×3セット目標

ハムストリングス

椅子に浅く腰かける。左脚を前に出して膝を軽く曲げ、指先を天井に向ける。左手でつま先をつかみ、手前に軽く引きよせながら上体を前に倒す。ももの裏側からふくらはぎにかけて伸びているのを感じながら、20〜30秒キープ。逆脚も同様に行う。

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ハムストリングス

カラダが硬い人はこちらにチャレンジ

椅子に座り、左脚を前に出して膝を軽く曲げるところまでは一緒。指先を天井に向けてタオルを左足のつま先にかけ、タオルの両端を左右それぞれの手で持つ。両手を手前に引きながら上体を前に倒し、20〜30秒キープ。逆も同様に行う。

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2大腿四頭筋(太もも前)
20〜30秒×3セット目標

大腿四頭筋(太もも前)

カラダの右側を背もたれに向けて座る。右臀部のみを座面に乗せて、左脚は椅子の外側に出す。右手で背もたれを抱え、左手で左足の甲をつかむ。左膝を後方に引き、ももの前をストレッチ。呼吸を止めずに20~30秒。逆脚も同様に行う。

3大臀筋(お尻)
20〜30秒×3セット目標

大臀筋(お尻)

椅子に浅く座り、左の足首を右ももの上に乗せる。左脚のスネが床と平行になるように左膝を上から押し、その状態でカラダを前に倒して胸を脚に近づける。このとき、できるだけ背すじを伸ばしておくこと。左のお尻が伸びているのを感じながら20〜30秒キープ。逆脚も同様に行う。

4腸腰筋(太もも付け根)
20〜30秒×3セット目標

腸腰筋(太もも付け根)

右臀部だけを椅子の座面に乗せ、左脚は椅子の外に出して後方に伸ばす。左膝を伸ばし、左手で左臀部を前へ押し出すイメージでももの付け根をストレッチ。その状態で20〜30秒。脚を入れ替え逆も同様に行う。

5股関節内転筋群(太もも内側)
20〜30秒×3セット目標

股関節内転筋群(太もも内側)

両脚を開いて椅子に浅く腰かける。左脚を大きく横に伸ばし、両手を左右それぞれのももに置く。背すじを伸ばし、股関節から折り曲げるようにして上体を前に倒して左の内ももを伸ばす。20〜30秒キープしたら、逆も同様に行う。

6中臀筋(股関節周辺)
20〜30秒×3セット目標

中臀筋(股関節周辺)

椅子に浅く腰かける。左膝を持ち上げて右脚にクロスし、右手で左脚を抱え、左手は右肘をホールドする。左膝を胸に引き寄せながら、カラダを左にひねる。骨盤の横が気持ちよく伸びているのを感じながら20〜30秒キープ。逆脚も同様に行う。

3.お悩み相談室〜運動が続くコツ〜

ここからは、カラダづくりに関する悩み・質問に、中野さんが回答するコーナー。今回は運動が続かないという人に向け、モチベーションをキープする方法を伺いました。

運動不足解消のためにランニングを始めたのですが、三日坊主どころか1日でギブアップ。継続する秘訣を教えてください。

初日に張り切りすぎて、長い距離を走ろうとしていませんか? 突然動き出すとカラダが悲鳴をあげ、続かないのも当然です。今回お話しした通り、まずはストレッチで動ける準備をすることから始めてみてください。

ストレッチとあわせて時間のある休日に取り入れたいのが、買い物ついでのウォーキング。「○分歩くぞ」というよりも、「普段使っているコンビニエンスストアよりも一つ遠い店まで行こう」「普段は自転車で行っていたあのパン屋まで歩こう」というように、目的を作ることで歩くモチベーションになります。これなら、用事を済ませられる、運動ができる、電車賃がかからない、感染リスクが少ないと良いことずくめ。

買い物ついでのウォーキングに慣れてきたら、運動効果をより高めるために、普段よりもスピードを上げた“キビキビウォーキング”に切り替える。歩く時間も少しずつ伸ばしていきましょう。こうしたステップを踏むことで、有酸素運動で疲れにくいカラダをつくることができます。

Profile

中野ジェームズ修一

中野ジェームズ修一

フィジカルトレーナー

会員制パーソナルトレーニングジム<スポーツモチベーションCLUB100>最高技術責任者。PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー、アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP-C)。オリンピック代表選手、青山学院大学駅伝チームなどの指導を手がける。著書に『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)など。

撮影・中島慶子 取材、文・黒澤祐美

企画/編集・マガジンハウス クリエイティブスタジオ 野村紀沙枝 栗原淳 戸髙良彦

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