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「スマホ眼病」チェックと5分でできる即効ケア

今やスマホは生活必需品、そんなビジネスパーソンにジワリと広がっているのが、スマホの見すぎによる眼のトラブル「スマホ眼病」です。長時間小さな画面を見つめることで、眼の調節機能が低下して見えにくさを感じる上、疲れ目やかすみ目につながります。放っておくと慢性化し、肩こりや頭痛を併発するなどの悪影響が。「つい熱中して…」となりがちなスマホですが、時間を区切って眼を休ませることが何よりの予防策です。今回は、スマホとの上手な付き合い方と即効性のあるセルフケア、それでも解決しない場合の受診の目安について眼科専門医が解説します。

佐藤香(さとう かおり)先生
教えてくれた人

アイケアクリニック本院 院長
佐藤香(さとう かおり)先生

アイケアクリニック銀座院院長兼任、主任執刀医。集中力を要する緻密な作業を得意とし、特に最先端の白内障レーザー手術と、多焦点眼内レンズ選定において豊富な治療実績を誇る。また、校医を務めるなど、地元住民のかかりつけ医として地域医療にも貢献。日々のちょっとした悩み相談から高度な治療まで、総合的な目のケア―「トータルアイケア」の提供を目指す。メディア出演、著書多数。

重たい、ゴロゴロ、見えにくい…。
眼の筋肉はギブアップ寸前!

*黄斑変性:網膜の中心部分にある黄斑という組織が変化し、
ものを見る機能が低下する病気。
重症化すると失明を引き起こす。

スマホ眼病 チェック項目

眼の疲れがとれない、重い感じがする

眼の中がゴロゴロする

ものがかすんで見える

スマホから眼を離すとぼうっとしてしばらく見えにくい

図表1 眼の構造

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水晶体の周りについていて、ピント調節に重要な役割を果たす毛様体筋が、スマホの見すぎで過緊張を起こし機能が低下する。そのために焦点が合わず見えにくい、重い、かすむ、などの症状があらわれやすくなる。

「休める、あたためる、簡単リンパ流し」で
疲れ目、かすみ目を即クリアに

スマホ眼病には次のセルフケアがおすすめです。

  • 眼を休ませる(眼を閉じたり、遠くをぼうっと眺めたりする)
  • 眼の周囲のリンパマッサージ
  • あたためる
  • ビタミンCを積極的に摂る

体と同じく、眼の筋肉も疲労回復には休息が重要です。30分画面を見たら、5分程度は眼を閉じたり遠くをぼうっと眺めたりして、筋肉の緊張をほぐしましょう。一方、「ぐるぐる回す」など眼球を動かすことは、眼の筋肉を余計に疲れさせ逆効果です。

図表2 リンパを流すマッサージのイメージ

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休憩時間等に、眼の上下を軽く指で押さえながら、耳の方にあるリンパ腺へとすべらせます。
上下とも各5回、力を入れず、さするように行うのがポイントです。

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“暗すぎる”スマホ画面はNG

設定しましょう。ただし、明るすぎるのも光の取り込みを調節する瞳孔に関わる筋肉が緊張するなど、眼のトラブルの原因になります。見ていて、まぶしさを感じない程度に調節することも大切です。

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こんな症状が出たら、眼科の受診を

セルフケアをしても見えにくさや重さ、疲れなどの症状が改善されず、日常生活に支障をきたす場合は眼科を受診しましょう。その際、肩こりや頭痛などの体の不調もあれば、「眼科だから関係ないかも」と遠慮せず医師に伝えると的確な診断につながります。

受診の目安

不快な症状(重い、かすむ、ゴロゴロするなど)が2、3日続く

朝起きても不快な症状がとれない

掲載内容は2019年9月1日時点の情報に基づく
取材協力・監修/佐藤 香(アイケアクリニック本院 院長)
取材・文/福田(渡邉) 真由美