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デスクワークの人必見! 今日からできる、目の疲れ・ドライアイ対策

コロナ禍による在宅ワークが長期化していることで、目の疲れを感じている人が増えているようです。特にドライアイには、長年悩まされ続けている人も多いのではないでしょうか。ここでは、眼科医の大高功先生がドライアイの原因や予防策を解説。目にまつわる記念日が多い10月に、目の健康について考えてみませんか?

2021年10月

10月は「目の健康」に注力しよう

なぜ10月に「目」の話? そんな疑問を持った方も多いのでは。実は、10月は「目」と所縁の深い月。10月1日は「メガネの日」、10月10日は「目の愛護デー」に定められ、目の健康のためのさまざまな取り組みが行われています。

例えば、一部の眼科では、目の無料相談を実施。目の関連企業や団体でも、目の健康にまつわるイベントを開催したりしています。パソコンやスマートフォンの普及により、目の疲れが深刻になっている現代。10月は、あらためて目の健康を見つめ直す絶好の機会といえるでしょう。

そもそも、「目が疲れる」ってどういう状態?

「目の疲れは、光と、近い場所の物を見ることで起こります」。

そう話すのは、眼科医の大高功先生。私たちの目が「疲れて」いるとき、目の内部では何が起きているのでしょうか?

「新聞を読むときよりもパソコンを見ている方が、目が疲れると感じたことはありませんか? その原因は、光にあります。光を見ると、目の筋肉が瞳孔を閉じるよう働きかけ、ずっと力を入れている状態です。

同じように、近くの物を見る際も、水晶体を動かす筋肉が働くので緊張状態になります。言ってみれば、腕にバーベルを抱えている状態ですね。こうした筋肉の働きが、目の疲れを引き起こす原因になっています」(大高先生)。

目の疲れの原因は、「光」と「近くの物」を見ること。パソコンやスマートフォンを見る時間が増えて、目への負担が深刻化しているのも納得できます。

「それに加え、ドライアイの症状があると、ますます目の疲れが加速します。これを緩和するには、『光』と『近くの物』を見るのをなるべく避けること、そして、ドライアイ対策がカギとなります」(大高先生)。

実は“隠れドライアイ”かも!? ドライアイの症状を知ろう

あらためて、ドライアイとはどのような病気なのか教えてください。

「ドライアイとは、涙の分泌量が低下し、目の表面が乾いている状態のこと。年齢を重ねると、身体の水分や皮脂の分泌量が低下するため、加齢が主な原因と考えられています。一方で、コンタクトレンズの装用も、ドライアイに関係しています。習慣的にコンタクトレンズを装用していると、目の表面の感覚が鈍り、少しの刺激では涙が出づらい状態に。結果、目の表面が乾燥状態になり、ドライアイを引き起こしてしまうのです」(大高先生)。

ドライアイの代表的な症状には「目が乾く」「ごろごろする」「かすむ」などが挙げられますが、大高先生いわく、「意外と知られていない症状もある」のだとか。

「乾燥状態とは逆に、涙が出過ぎてしまうケースもあります。これは、乾燥により目の表面が敏感になりすぎて、少しの刺激で涙がたくさん出てしまうドライアイの症状です。症状の表れ方は多岐にわたりますので、『実は“隠れドライアイ”かも』という認識があれば、眼科で目の状態を確かめてもらってください」(大高先生)。

ちなみに、ドライアイと季節性は、本質的にはあまり関係ないのだそう。秋~冬は乾燥しやすく、目の表面も乾きがちですが、「涙の分泌量の低下」という観点では、やはり加齢とコンタクトレンズが主な原因のようです。

今すぐできる! 目の疲れ&ドライアイ対策

それでは、大高先生に、目の疲れやドライアイを軽減するためのアイデアを教えていただきましょう。どれも今すぐに実践できるものばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。

・パソコン、スマホ使用時はサングラスをかける
「目の疲れの原因となる光を抑えるためには、パソコンやスマートフォンのモニターの明度を暗くしておくことが有効です。面倒な人は、サングラスを常備しておくのがおすすめ。文書作成など色味を確認する必要がない作業をするときは、サングラスをかける習慣をつけると、目がグッとラクになります」(大高先生)。

・パソコンと距離を保ち、たまに遠くを見る習慣をつける
「パソコンはなるべく目から離しましょう。距離の厳密な定義はありませんが、ご参考までに、私は60cmの距離を保っています。また、モニターが見上げる位置にあると、目の表面積が大きくなり、乾燥しやすくなります。少し見下げるくらいの角度を意識するとよいでしょう。このとき、見上げるよりは下を見る方が目の筋肉にとっても負担を軽減できます。さらに、ずっと画面を見続けないこと。気づいたときにパソコンから目線を外し、遠くを見る習慣をつけると、目の疲れをほぐすことができます」(大高先生)。

・コンタクトレンズはつけない日を設ける
「コンタクトレンズはドライアイの原因になりますが、健全に使えば装着自体にはまったく問題ありません。ただし、必要ない日はメガネにするなど、コンタクトレンズをつけない日を設けて、目を休ませることも大切です」(大高先生)。

・ホットタオルやホットアイマスクがドライアイ対策に
「目の疲れに有効なホットタオルやホットアイマスクは、実は、ドライアイへの効果も期待できることが、論文で明らかになっています。まぶたを温めることで油分が分泌され、目の表面の油の層が強化されることで、ドライアイを軽減できるといったメカニズムです。温めることによるリラックス効果もありますので、試してみてはいかがでしょうか」(大高先生)。

ドライアイって治るの? 点眼薬に代わる治療法

「基本的に、ドライアイは治らないと言われています。市販の目薬や眼科の治療で、症状を軽減するのが一般的です。放置した場合、多くのケースは、目が疲れたような症状がずっと続くに留まります。ところが、稀に、慢性的な痛みや極端な視力低下が見られることもあり、こうした症状が出た場合は必ず眼科に足を運びましょう」(大高先生)。

眼科で受けられるドライアイの治療は、どのようなものでしょうか?

「専用の点眼薬を処方するか、『涙点プラグ』による治療が挙げられます。涙点プラグとは、涙の排出口である涙点をシリコン製のプラグで塞ぎ、涙を目の表面に溜め、乾燥を防ぐ治療法です。実は、私も長年ドライアイで、涙点プラグを入れています。症状がかなり緩和されましたので、点眼液で効果が見られない方にはおすすめです」(大高先生)。

デジタルの普及、そしてコロナ禍で、目の疲れやドライアイがますます加速する昨今。一方で、意外と手軽な方法で、それらを軽減できることもわかりました。大切な目の健康のための心がけを、今日からでも実施してはいかがでしょうか。

監修者プロフィール

大高 功 | Isao Ohtaka

慶應義塾大学医学部卒。日本眼科学会認定眼科専門医。横浜相鉄ビル眼科医院院長。一発の手術でその人の人生の流れを変えられるような「眼外科医」を目指し、目の手術全般を手がける。眼科手術全般を専門とする幅広い技術と患者への誠実な対応で、高い人気を誇っている。

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