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病気の予防

2024.11

ストレスや体調不良で歯が痛くなる!?健康な歯を維持するには

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11月8日は「いい歯の日」。歯のトラブルで代表的な痛みや腫れは歯周病、虫歯などで起こることが多いのですが、ストレスや体調不良が原因となることも。そうした痛み・腫れへの対処法と、自分や家族の歯の健康を保つコツを紹介します。

ストレスや体調不良で歯痛・歯ぐきの腫れが起こるワケ

歯が痛くなったり、歯ぐきが腫れたりしたとき、真っ先に疑うのは虫歯でしょう。しかし、歯科医院で診てもらっても、明らかな虫歯が見当たらないときは、ストレスや体調不良が影響していることが考えられます。

といっても、一般的にストレスが歯痛や腫れの直接の原因になることはなく、元々、歯や歯ぐきに小さなトラブルが潜んでいて、睡眠不足や疲れによって体の抵抗力が落ちることで、間接的に痛みや腫れを起こすケースがほとんどです。

放っておくと悪化することもあるため、「たぶんストレスのせいだろう」と甘く考えず、歯科医院で診断を受けることを検討するとよいでしょう。特に痛み・腫れを繰り返すような場合、状態が長引くような場合は早めに受診することが大切です。

ストレスや体調不良から隠れた歯・口のトラブルが分かることも

ストレスや体調不良による痛みや腫れ、噛んだときの違和感から、隠れたトラブルが見つかる可能性があります。どんなトラブルが考えられるのか、症状別にご紹介します。

<歯ぐきが腫れる>
歯ぐきの赤みが強くなったり膨らんだりして腫れているのは、細菌のかたまりである「プラーク(歯垢)」が石灰化した「歯石」がたまっていることが主な原因です。「プラーク(歯垢)」も「歯石」も歯ぐきを継続的に刺激して腫れなどを起こすトラブルメーカーで、元気なときは体の抵抗力で押さえ込んでいても抵抗力が落ちたときに腫れが一気に進むことがあります。

<急に口臭が気になる>
普段は気にならないのに、急に口臭がしたり、口の中がねばついたりするときは、だ液の分泌量が減ったことが原因かもしれません。だ液は口の中をきれいにする役割があり、分泌量が少ないと細菌が増殖し、口臭の原因になる物質が多く作られます。

<歯が痛い(虫歯)>
虫歯が痛み始めるのは、虫歯の原因になる細菌が歯の内部の神経部分まで到達したときです。体の抵抗力が落ちると虫歯の進行が早まって痛むようになったり、痛みをより強く感じたりします。

<歯が浮いた感じがする>
ものを噛んだ感触の違和感から歯が浮いた感じがするときは、歯と歯ぐきの間でクッションの役割を果たす部分のトラブルが考えられます。ストレスや体調不良との関連では以下の2つが主な原因とされます。

  • ストレスにより無意識にまたは就寝中に歯ぎしりを繰り返してクッション部分が損傷し、歯が浮く感じや痛みにつながるケース。
  • 歯の根元、歯ぐきと接している部分にトラブルがあり、ストレスや体調不良で炎症が起き、クッション部分まで損傷しているケース。特にこちらは深刻なケースが多いので、早めに歯科医院を受診するとよいでしょう。

<歯ぐきにできものができた>
歯ぐきの一部が盛り上がってニキビのような状態に腫れることがあります。これは歯の根元部分に何かトラブルが起きていて、体の抵抗力が落ちたときに膿がたまり、できものになったと考えられます。潰すと膿が出てよくなったように見えますが、原因を治さないと再発します。特に歯の根元が割れたり、歯の神経が傷んだりしているケースは深刻で、歯の根元から治療する必要があります。

<歯がぐらつき始めた>
一般的に歯周病の初期は自覚症状がなく、進行するにつれて炎症による腫れが起き、次第に歯ぐきの支えが弱くなって歯がぐらつくようになります。体の抵抗力が落ちて進行が早まると、腫れと歯のぐらつきが一気に表面化することがあります。

歯の健康を保つ第一歩!基本的な歯の磨き方のコツ

ストレス、体調不良に関連した歯や歯ぐきのトラブルが続くと、食事が楽しめない、仕事に集中しづらいなど生活にもさまざまな影響が出てきます。そうした状態を避けるには、普段から十分な睡眠で体力を回復させ、ストレスをため込まないよう趣味に没頭する時間を作ったり、ときには湯船につかってリラックスしたり、体と心のケアを忘れないようにしましょう。

加えて、歯と歯ぐきの健康を保つことも大切。その第一歩は正しい歯磨きです。毎日のことで案外おろそかにしがちな歯磨きの基本を改めて確認しておきましょう。

  • 歯ブラシは手のひらで握るのでなく、鉛筆やペンと同じように3本の指で軽く支えるようにします。
  • 強い力で磨くと歯ぐきを傷つけることがあるため、力をいれすぎないように気をつけましょう。

  • 歯を1本ずつ意識して、小刻みに動かしながら丁寧に磨きましょう。

  • 歯に対して、歯ブラシの毛先を90度の角度で当てるようにしましょう。

  • 歯と歯ぐきの境目は45度の角度をつけて磨くと、歯と歯ぐきの間の汚れを掻き出すことができます。

また、磨きにくい部分は歯ブラシの使い方を工夫したり、専用器具を使ったりしましょう。

  • 歯並びが悪くて凹凸している部分や歯と歯の間などは、歯ブラシを立てて磨きましょう。
  • 前歯の裏は歯ブラシの先端の方を使って、掻き出すようにして磨きましょう。
  • 歯と歯の間は歯間ブラシやデンタルフロスも併用するとよいでしょう。歯ブラシだけで落とせる歯垢は全体の約6割、歯間ブラシやデンタルフロスも併用すると約8割まで歯垢を落とせるとされています。

痛みや腫れがなくても定期的に歯科検診を

歯や歯ぐきのトラブルは初期段階では気づきにくく、いつの間にか進行しているもの。まずは正しい歯磨きで健康な歯をキープするように努めましょう。あわせて歯科医院を定期的に受診して、歯や歯ぐきのトラブルがないかチェックしてもらうことも大切です。ストレスや体調不良による痛みや腫れは、体調が回復するとおさまることもありますが、放置しているうちにトラブルが悪化してしまうこともあるため、早めに受診を検討しましょう。

監修者プロフィール

丸山 和弘 | Kazuhiro Maruyama

地域密着型の現役歯科医師。小さな子どもの虫歯予防からお年寄りの入れ歯相談まで、数多くの症例と日々向き合い、1995年より臨床一筋。虫歯、親知らず、口内炎、歯周病などを防ぎ、歯の健康を守るための基礎知識や、歯の治療に関する情報をわかりやすく解説します。

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